【dailyコラム】住所とは?住民票との関係

本日のdailyコラムは『住所とは?住民票との関係』です。

20131206 住所とは?住民票との関係

住所決定については、各人の実質的な生活場所を住所とする実質主義と住民票所在地を住所とする形式主義があります。

民法は「各人の生活の本拠をその者の住所とする」としています。生活の本拠の判定については、定住事実に依るとする客観説、定住意思を重視する主観説があります。

公職選挙法は実質主義・客観説

地方議会議員の被選挙権者は年齢満25歳以上でその自治体に3ヶ月以上住所を有する者とされています。

住民票を移して3ヶ月経過後に市議選に立候補して当選したものの、市民から選管に居住実態がないとの異議申立があったことを受けての選管調査で当選無効の決定をしたという事件がありました。平成24年埼玉県新座市のことです。

長野県知事の住民票異動事件

住民税の納税地を変更する目的で住民票を長野市から泰阜村に異動した田中康夫氏の事件は有名ですが、事件が紛糾中に、長野市が住所のある地として選挙人名簿に田中氏を登録し、泰阜村に対し二重登録抹消を求めて争訟し、実質主義・客観説を論拠に勝訴しました。

ただし、住民票の異動や住民税納税地の適否については検討されていません。

実際に、住民票と異なる住所での確定申告をすると、住民税部分の用紙は住所地の市町村から住民票所在の市町村に移送されて、住民票所在地の市町村が課税しています。住民税課税の実態は形式主義です。65歳以上の介護保険や75歳以上の後期高齢者保険も同じで形式主義の実態があります。

所得税などの国税の見解

所得税や相続税の通達では、生活の本拠は客観的事実によると実質主義・客観説の原則を示しつつも、住宅ローン控除や居住用財産の譲渡の特例の適用では、単身赴任地がその者の客観的な生活の本拠地であっても、住民票のある家族の在住地をその者の生活の本拠地とすることを容認しています。形式主義主観説の採用と言えます。

住民票所在地と住所の異なるケースは多い

住民には、14日以内の転入転居届や転出届義務があり5万円以下の過料が課されたり、届出懈怠で住民登録が職権消除となることも稀にはあります。

しかし、国会議員が選挙区に住民票をおいたり、都市学生が地方の親元に住民票をおいたり、単身赴任その他、住民票の適正な異動は軽視されており、当局も形式主義の惰性を好んでいます。

   転入出届懈怠の罰はスピード違反よりはるかに稀だ

 

【dailyコラム】思わぬ国際化の余波を受ける 法人税法の罰金・制裁金規定

本日のdailyコラムは『思わぬ国際化の余波を受ける 法人税法の罰金・制裁金規定』です★

20131205 思わぬ国際化の余波を受ける 法人税法の罰金・制裁金規定

外国で罰金・制裁金が課せられたら?

意外な話かもしれませんが、『罰金』の税制の変遷を辿ると、法律が現実の後追いにならざるを得ないという側面をはっきりと見て取ることができます。

そもそも『罰金』の損金算入を認めてしまうと、その分だけ税が軽減されてしまうため、罰則の効果が薄れてしまいます。そのため税法では『罰金』を損金不算入とするという規定を以前より設けていました。

国際化が進んでいない時代には、国内法による罰金等をその対象として想定していれば良かったのですが、グローバル化の進んだ近年では海外進出企業が慣習・事情が異なる現地国で、日本では思いもよらぬ罰金や制裁金が科されてしまい、それが多額に上ることが問題となってきました。

『大和銀行NY支店事件』を契機とした改正

このような問題の先駆けとしては『大和銀行NY支店巨額損失事件』(H8年)が挙げられます。この事件は大和銀行NY支店の行員が行った不正取引を、銀行側が隠蔽し報告を怠ったため、米司法当局から刑事訴追を受け、司法取引により3億4,000万ドル(当時の約350億円)を支払ったというものです。当時の旧法人税法38条でも罰金等の損金不算入規定が置かれていましたが、日本の国情と異なる米国の罰金等がその対象となるのか、日本の裁判手続では想定されていない米国の『司法取引』が対象となるのかは明確ではありませんでした。

その後、H10年税制改正により、外国政府が課する罰金も損金不算入とされました。なお、改正条文の解釈として、司法取引により課される罰金も刑事訴訟手続を経るため損金不算入となる、との通達規定への明示もされました。

外国の公正取引委員会の課徴金は?

最近、日本の大手電機メーカー等に課されることが増えてきたEU公正取引委員会による課徴金もその例に当たります。

これも当初は日本の独占禁止法による課徴金のみを損金不算入とするものでしたが、不均衡是正の観点から、H21年改正で外国課徴金も損金不算入とすることが明記されました。

   外国で制裁金を課せられて、日本で課税されるというのでは、企業はやってられません!

 

【dailyコラム】定型業務の目標設定

本日のdailyコラムは『定型業務の目標設定』です。

20131204 提携業務の目標設定

生産業務や事務系の業務などで、「やるべき業務が決まっており、ミスなくスピーディーな業務遂行が求められている定型業務(ルーティン業務)の目標」はどのように設定したら良いか、といった問題がよく起こります。

また、同じ定型業務であっても、受注入力業務のように全く同じような仕事を複数の担当者で分担するケースや、生産ラインのように工程別に同じ手作業を複数の担当者で分担し、そこに単独の設備運転作業等が加わって製品工程・チームとして決められた期間の生産計画量を達成するケースなどがあり、目標設定には工夫が必要です。

チーム目標・個人目標の組み合わせ

 このような定型業務の目標は表に示したように「ルーティン業務」と「改善業務」に区分して考え、「チームとして協力して達成する成果目標」と「個人として努力し、チームの成果に貢献する目標」の二つの面から設定することにより、チームとしてのやる気を引き出すと同時に担当者個人のやる気も高めることができます。

 例えば生産ラインではルーティン業務として作業標準と生産計画に基づいて、品質基準に合った製品を、定められた工数で期限までに達成すること、さらに改善業務として作業の能率を向上する創意工夫を行い、作業標準を改定・生産コストの低減を図る目標設定などが求められます。

【定型業務の目標設定区分】

区分 チーム目標 個人目標
ルーテ

ィン

業務

量・品質・期限

に関する計画の達成

チーム目標達成に貢献するスキルレベル向上
改善業務 効率向上、コストダウン等改善計画の成果 チームの目標達成に貢献する改善

また、同時に担当者個々の設備操作・メンテナンス技能・作業スキルのレベル向上、改善の創意工夫など「チーム目標達成に貢献する個人目標設定」が求められます。

定型業務目標設定の効果

このように定型業務においてチーム目標と個人目標を関連付けて設定すると、「日本企業の特色・全体と個が調和しつつ進歩する現場主義の業務推進・成果創出」に寄与する目標設定が出来、現場のモチベーション持続・モラール向上が図れます。

   全体と個の調和・現場力向上!

 

【dailyコラム】肥満対策の肥満税

本日のdailyコラムは『肥満対策の肥満税』です。

20131203 肥満対策の肥満税

炭酸飲料消費量ランキング

総務省の家計調査によると、1世帯あたり炭酸飲料消費量の全国平均は2,958円です。200ccのコップ一杯100円として30杯6ℓの消費量です。

最も消費量が多いのは青森県で4,348円、次いで山形県、徳島県、秋田県、福島県、北海道、熊本、栃木と続いています。

このランキングは小中学生肥満率と正の相関関係があるようで、逆に、緑茶消費量が多い地域ほど肥満率は低いようです。

消費量世界一はメキシコ

世界保健機関(WHO)の統計によると、メキシコ人が1年間に飲む炭酸飲料は163ℓで、米国より4割多く、世界最大の消費国とされています。日本の平均は世帯あたり、メキシコは一人当たりなので、3人家族を平均とすると、日本の80倍です。

そのためか、国連食糧農業機関(FAO)の調査でメキシコの肥満率は米国を抜いて世界トップとされています。

肥満税としての炭酸飲料水への課税

メキシコは2007年に、炭酸飲料水に5%の税金をかけるとする新税の提案しました。しかし、議会での審議を経て下院で可決されたものの、上院で否決されました。

今年になり、メキシコ議会はようやく10月31日、肥満対策の一環として審議されていた高カロリー食品と炭酸飲料への課税を可決し、カロリーの高い食品すべてに8%、炭酸飲料には1リットル当たり1ペソ(約8円)の税を課すことにしました。

世界の肥満税の潮流

2010年にルーマニアがジャンクフード税を導入、2011年にデンマークが飽和脂肪酸多含有食品税、ハンガリーが通称ポテトチップス税、フランスが通称ソーダ税を導入しています。

ところが、デンマークではさらに、砂糖の含まれた製品に税金をかけようとの計画もあったものの、国民が肥満税を避けて、国境を越え、隣国のドイツに食料品の買い溜めに出向くのが日常的なこととなり、国境地域の都市の各店が相次いで閉鎖され、むしろ失業者だけが増えたとして、導入1年後に同税の廃止を決めました。

アメリカでも、国税・州税それぞれに肥満税導入の動きがあるものの国民からは不人気のようです

    アメリカでは太っている乗客の航空券代は2席分なんだ

 

 

【dailyコラム】法人はH25.12決算、個人はH25年分から 事業者免税点の改正を再点検!

本日のdailyコラムは『法人はH25.12決算、個人はH25年分から 事業者免税点の改正を再点検!』です★

 

H23改正免税点判定の初回適用迫る

平成23年税制改正のよる消費税の『事業者免税点の見直し』の最初の適用が、法人は平成25年12月決算から、個人は平成25年分からと迫っています。今回はこの新制度を復習してみましょう。

免税点要件見直しの概要

改正前は、当課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下である事業者は、消費税の免税事業者とされていましたが、H23の税制改正により当課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、『特定期間』の課税売上高が1,000万円を超えた場合には、当課税期間の課税事業者となることとされました。

『特定期間』とは、直前上半期と思って頂ければ良いと思います。原則として法人ならば、前事業年度の開始の日以後6ヶ月の期間、個人ならば前年の1月から6月の期間となります(法人については、設立事業年度や決算期変更があった場合の『特定期間』については判定時期等が異なります)。

また、特定期間の課税売上高に代えて、特定期間中の支払給与額をもって、1,000万円超か否かの判定を行うことができます。

この改正は、法人はH25.1.1以後の開始する事業年度から、個人はH25年分からの適用となります。

H25.12決算法人

【判定期間】直前上半期

H24.1.1~24.6.30

個人

具体的な課税・免税事業者の判定

具体的な判定は下図のようになります。

基準期間の

課税売上高

直前上半期

課税売上高

直前上半期

給与等

判定

1000万超

1000万以下(又は基準期間なし)

1000万超

1000万超

1000万以下

1000万以下

基準期間だけでなく、前期上半期の『特定期間』も判定項目に加わりましたので、従前の制度に比べて1年前倒しで課税事業者となる事業者が増えるようなイメージとなります。例えば、新設法人の基準期間のない事業年度の設立2期目でも1年前倒しで課税事業者となることがあります(ただし、直前期が7ヶ月以下のケースでは判定は不要ですので、従来通り免税事業者です)。

  課税事業者の判定に不安がある方は是非ご相談下さい!